金持ち父さん貧乏父さん

読んだことはないけど、書店に行って置いてあるのを何度かチラッと見たという人が多いのではないでしょうか。
私もこの本の存在を10年以上前から知っていたが実際に手に取って初めて読んだのは7年ほど前でちょうどインドでの一年間の仕事を終えて日本へ戻ってきたときだった。

そのころは正社員で給料が低く苦労していた時期であり、ただただその状態から早く抜け出したくてこの本を書店で手に取った。「このままただ会社で働く人生ではラットレースから抜け出せない」この本を象徴する言葉だ。
この文章のラットはつまり会社員で疲弊している私自身だ。

10年前にブラック企業に入社して、インドへ行き月給が日本円で手取り8万円だった。お金のために仕方なく働くことを「お金の奴隷」と著者ロバート・キヨサキ氏は言う。またお金のために働くのではなく学ぶために働くべきだとも言っている。

20代の私はどうだったろう会社で何か学ぶことはできていただろうか?
残念ながら答えはNOだ。そう思ったとき私は正社員をやめてフリーランスの道を歩んでいた。
もう誰かに指示されて、まわりに気を使いながら働くのはイヤだった。
そこから完全に抜け出せなくても、少しずつ自分でやる仕事を決めて自分の意志で業務を進めていけるための一歩を踏み出したかったのだ。

その一歩目としてまず始めたのが不動産投資だった。「金持ち父さん、貧乏父さん」の本には不動産投資の話が頻繁にでてくるので、そこに感銘をうけたのだろう。
著者は「金持ちは資産を手に入れ、中流以下の人間は負債を手に入れる」と言っている。つまり自分のポケットにお金を入れてくれるものを資産、逆に自分のポケットからお金を抜き取っていくのが負債だと言うのだ。
投資をする際、それが本当に資産なのか、どうかを見極める必要がある。
私は入念に調べ自分が理解して納得したものにだけ投資をするようにしているが、常に「金持ち父さん、貧乏父さん」の教えに乗っ取っているかどうかも考えている。

本を読んでいて特に印象に残ったのはお金持ちになりたければ、ファイナンシャルリテラシーつまりは「お金に関する知性・知識」を身につけようということで私はこの本をきっかけに税金のことや簿記を勉強するようになった。
今までは税金については考えるのもめんどくさくて、勉強等一度もしたことがなかったが、それでは国にされるがままにお金を搾り取られていくという危機感をこの本は教えてくれる。ただ危機感を感じているだけでは何も解決されず、リスクや失敗を恐れず周りの意見に流されずに
事業や投資に挑戦していくことが大切だという言葉も印象的だ。

この本には人が挑戦をする際にいくつかの障害があると言っている。その中で私にとって印象的だったのは「恐怖心」「怠け心」の項目だった。
失敗するなら若いうちに。失敗はバネに。「人は損をするのが恐くてそのために損をする」というのである。
確かに今までの自分の人生を振り返ってみても何かに挑戦しようとして、やらなかったりやり始めても
挫折してしまう理由は精神的な理由でそれは、「めんどくさい=怠け心、失敗したらどうしよう=恐怖心」このふたつだけである。
私にとってこの二つの壁を日々超えていくのが、今後とも課題となるだろう。

お金持ちになる基本の考え方を身につけたいという方は是非
三回は「金持ち父さん貧乏父さん」を繰り返し読んでみることをお勧めします。